なぜ保育士は不足しているのか?厚生労働省のデータを元に徹底解説!

不足する保育士

全国的に保育士の人数が不足しているというのはよく聞く話ですが、まずは実際にどのくらい不足しているのかを見てみましょう。

ちなみに不足していなかったらこの記事はここでおしまいです。笑

令和1年の最新の厚生労働省の調査によると、保育士の有効求人倍率は3.05倍です。これは一人の保育士に対して3.05個の求人があると言うことです。

東京に限っては6.44倍です。

全種目の有効求人倍率は1.6倍なので、保育士は他の職業に比べて足りていないと言うのは数字でもみて取れる事実のようです。

参考「保育士の有効求人倍率の推移」:https://www.mhlw.go.jp/content/000572476.pdf

さて、それでは不足している事実がわかったところで、次になぜ不足しているのか。どうしたら改善されるのかを解説していきます。

保育士が不足している理由

保育士が不足している理由は深く考えれば色々あると思いますが、あえて深く考えずに結論だけ述べるのであれば、

保育士をやりたい人がいないから

です。

単純な話で、やりたい人がいないから人が集まらず、不足しているのです。

以下の厚生労働省のデータをご覧ください。

参考:厚生労働省「保育人材確保のための『魅力ある職場づくり』に向けて」https://jsite.mhlw.go.jp/ishikawa-roudoukyoku/library/ishikawa-roudoukyoku/antei/taisaku/joseikin/2904-hoiku.pdf

これは保育士資格を持っている人の中で何割が保育士になっているのかを表すデータです。

みて分かるように、保育士資格を持っている人の中で保育所に就職する人は約半分です。

しかもその保育士になった人たちの半数は5年以内に辞めてしまっています。

保育士になるには資格が必要なのでそもそもの人数が限られているのに、資格を持つ人でも半数しか保育士にならず、5年経てばさらにその半数は辞めているわけです。

なぜ保育士にならないのか

なぜ保育士資格を持っていながら保育士にならないのでしょうか。

就職の試験が厳しいから?募集している園がそもそも少ないから?どうやらそういうわけでは無いようです。

こちらをご覧ください。

参考:厚生労働省「保育分野における人材不足の原因・理由①」https://jsite.mhlw.go.jp/ishikawa-roudoukyoku/library/ishikawa-roudoukyoku/antei/taisaku/joseikin/2904-hoiku.pdf

どうやら、そもそも希望している人が少ないようです。

希望しない理由には、「責任の重さ・事故への不安」「就業時間が希望と合わない」「賃金が希望と合わない」「休暇が少ない・休暇がとりにくい」「他職種への興味」この辺りが多いようです。

何となく想像はついていたかもしれませんが、数字にすることで原因がはっきりと見えてきました。

要は

こんな責任の重い大変な仕事をこの給料で休みもなくやってられっか!

てことみたいです。

口が悪く聞こえると思うので笑顔で言っているのをイメージしてください( ◠‿◠ )

今挙げた部分が改善されれば、63.6%の有資格者が保育士の就職を希望すると答えていますので、元々半数が就職を希望していたのと合わせると、80%くらいの有資格者が保育士になる計算になります。

保育士の不足を改善するには

この結果を見ると、改善点は自ずと見えてきます。

カギは保育士の労働条件をいかに改善するかです。

責任の重さについては子供を預るという事業内容を考えると正直そこまで改善の余地がないように思えます。

ならばそれに見合った条件で働いてもらうしかありません。

実際、保育士を希望しない理由や転職理由に多いのは労働条件の悪さですので、給料面や休暇面など、労働条件を改善していくことが保育士不足解消につながってきます。

政府の政策

それではこの問題に対して政府はどのような改善策を実行しているのでしょうか。

政府は平成27年に、「保育士確保プラン」を発表していてこの中には「保育士に対する処遇改善の実施」も含まれています。

これは平成29年を目標に取り組むという内容なのでもう過ぎてはいるのですが、従来の保育士確保施策についても引き続き実施していくようで、実際に保育士の給料水準は平成29年を境に上昇に転じています。

参考「保育士確保プラン」:https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11907000-Koyoukintoujidoukateikyoku-Hoikuka/0000070942.pdf

まとめ

保育士の労働条件改善は保育のどの問題よりも一番に取り組まなければいけない課題であると言っても過言ではありません。

少子化緩和のために無償化やら、待機児童解消のために認可保育園の整備を進めたりしていますが、個人的に思うのは

まず改善すべきは保育士の待遇の改善です。

無償化して預けるハードルを下げても、認可保育園の整備を進め受け皿を増やしても、肝心の保育士がいなければ意味がありませんから。

現職の保育士さんや未来の保育士さんが少しでも良い環境で働ければと思います。

転職する際はもちろん、自分の現状を知りたい時は転職支援サイトも活用してみてください。

https://moneysolu.com/2019/12/12/hoikusite/